エアコンから水漏れ!原因と修理費用をプロが解説【完全保存版】
真夏の猛暑日や蒸し暑い熱帯夜、エアコンをつけて快適に過ごしていたら、突然室内機の吹き出し口から「ポタポタ……」と水が垂れてきたり、エアコンの下の壁や床、テレビや家具が水浸しになっているのを発見してパニックになった経験はありませんか?
「エアコンから水が垂れてくるけれど、これって故障なの?」
「感電や火事にならないか心配……今すぐどうすればいい?」
「修理を頼んだらいくら費用がかかるんだろう?」
このような不安を抱えている方は非常に多くいらっしゃいます。
結論から申し上げますと、エアコンの室内機から水漏れが発生する原因の約80%〜90%は「排水経路(ドレンホース・ドレンパン)の詰まりや汚れ」によるものです。この場合であれば、ご自身での簡単なセルフケアや比較的安価な修理でスピーディーに解決できます。
しかし、残りの10%〜20%には「冷媒ガスの漏洩による熱交換器の氷結」「本体の据付傾き・施工不良」「ドレンパンの破損」といった重篤なトラブルが隠れており、放置すると壁紙や床材の腐食、カビの大量発生、さらには階下への漏水事故や電気系統のショート・漏電火災という深刻な二次被害を引き起こす危険性があります。
本記事では、エアコンから水漏れが発生する根本的な仕組みから、考えられる7大原因、漏れている場所別の原因特定チェック、自分で今すぐできる応急処置・解消法、修理を依頼した場合のリアルな費用相場、そして損をしない「修理 vs 買い替え」の判断基準まで、プロの視点から余すところなく徹底的に解説します!
1. なぜエアコンから水が出る?水漏れが発生する物理的メカニズム
エアコンから水漏れする原因を正しく突き止めるために、まずは「なぜエアコンの内部で大量の水が発生するのか」「本来その水はどこへ流れていくのか」という基本的な構造と仕組みを理解しておきましょう。
1-1. エアコン内部では「コップの結露」と同じ現象が起きている
真夏に氷水を入れたグラスをテーブルに置いておくと、グラスの表面に大量の水滴がびっしりと付きますよね。これは、空気中に含まれる目に見えない「水蒸気(湿気)」が、冷たいグラスの表面に触れることで急激に冷やされ、気体から液体へと姿を変える「結露(けつろ)」という自然現象です。
エアコンの冷房や除湿(ドライ)運転でも、まったく同じ現象が室内機の中で起きています。
エアコンは、お部屋の高温多湿な空気を吸い込み、室内機の内部にある「熱交換器(アルミフィン)」というキンキンに冷えた金属の板の間を通過させることで空気を冷やしています。
このとき、空気中に含まれていた湿気がアルミフィンの表面で急激に冷やされ、1時間あたり約1リットル〜2リットルもの大量の「結露水(ドレン水)」へと変化します。
1-2. 正常な排水ルートの仕組み
正常なエアコンであれば、発生した大量の結露水が部屋の中に漏れ出てくることはありません。以下のような排水システムによって、一滴残らず屋外へとスムーズに排出される仕組みになっています。
- 熱交換器(アルミフィン): 空気が冷やされ、表面に結露水が発生して下へと滴り落ちます。
- ドレンパン(受け皿): 落ちてきた結露水を一滴も漏らさずに受け止めるための細長いプラスチック製の皿です。
- ドレンホース(排水管): ドレンパンに溜まった水を集め、重力による自然な傾斜(勾配)を利用して壁の外(ベランダや屋外の地面)へと流し出します。
1-3. 「水漏れ」は排水ルートのどこかが塞がれたサイン
つまり、エアコンから水漏れが起きているということは、「発生した結露水がドレンホースを通って外へ排出されず、ドレンパンから溢れ返って室内機から滴り落ちている」か、あるいは「本来ドレンパンに落ちるはずの水滴があらぬ方向へ飛んでいる・漏れている」という状態を意味します。
2. エアコンから水漏れする「7大原因」を徹底解説
エアコンから水が漏れてくる原因は、大きく分けて7つ存在します。ご自宅のエアコンがどれに当てはまるか、詳しくチェックしていきましょう。
原因①:ドレンホースの詰まり(最も多い原因・全体の約80%)
エアコンの水漏れトラブルにおいて、圧倒的第1位の原因が「ドレンホース内部の閉塞(詰まり)」です。
エアコンは部屋の空気を吸い込む際、空気中の細かなホコリ、ハウスダスト、ペットの毛、油煙、タバコのヤニなども一緒に吸い込んでいます。これらの微細な汚れは結露水と一緒にドレンホースへと流れ込みますが、ホースの内壁に徐々に蓄積してドロドロとした「スライム状のヘドロ・バイオフィルム(カビや雑菌の塊)」を形成します。
このヘドロがホースを完全に塞いでしまうと、結露水の逃げ場がなくなり、ホースからドレンパンへと水が逆流して、最終的に室内機の吹き出し口や底面から大量の水がポタポタと溢れ出してきます。
また、汚れだけでなく以下のような「外部からの異物混入」も頻発しています。
- 虫の侵入・サナギ化: カナブン、クモ、ゴキブリ、コガネムシなどの虫が、湿気を求めて屋外のドレンホース先端から内部に侵入し、管の中で死んだりサナギを作って塞いでしまうケース。
- 屋外の枯葉や泥の詰まり: 強風や大雨の際、ホース先端から落ち葉や泥が入り込んで詰まるケース。
原因②:ドレンホースの勾配不良・たるみ・先端の浸水
ドレンホースはポンプなどを使って強制的に排水しているわけではなく、「上から下へと流れる重力(傾斜・勾配)」だけで水を流しています。
そのため、配管の取り回しに以下のような問題があると、水がスムーズに流れずに途中で溜まってしまい、室内機へ逆流します。
- ホースのたるみ・波打ち: ベランダや屋外でドレンホースが長すぎてたるんでいたり、途中で上向きに波打っている部分があると、そこに水が溜まって「ウォータートラップ」が形成され、空気と水の流れが堰き止められます。
- ホース先端の浸水・密閉: ホースの先端がベランダの排水溝の溝に深く刺さりすぎていたり、植木鉢の受け皿の水没部分に浸かっていると、水圧や表面張力によって排水できなくなります。
- 強風による逆流: 台風や高層マンション特有の強風がドレンホースの先端から吹き込むと、管内の水が風圧で押し戻されて室内へ吹き出すことがあります。
原因③:ドレンパン(受け皿)の汚れ・カビ・亀裂破損
室内機内部で結露水を受け止める「ドレンパン」自体に問題が発生しているケースです。
- ドレンパン内のヘドロ堆積: ドレンパンの中にホコリやカビが蓄積し、ドレンホースの接続口(排水穴)を直接塞いでしまうことがあります。
- 経年劣化によるひび割れ: 設置から7年〜10年以上経過したエアコンでは、プラスチック製のドレンパンが紫外線や温度変化、経年劣化によって硬化し、ひび割れ(クラック)を起こすことがあります。ドレンパンに亀裂が入ると、水が溜まる前に底から直接室内機内部へと水が滴り落ちてしまいます。
原因④:フィルターや熱交換器(アルミフィン)の極度な汚れ・目詰まり
エアコンのエアフィルターを長期間掃除していないと、ホコリで完全に目詰まりを起こします。
フィルターが詰まると、室内機内部を通る風量が極端に低下し、熱交換器(アルミフィン)が異常に冷やされて過剰な結露が発生します。
さらに、アルミフィン表面にホコリや油汚れがこびりついていると、本来ならフィンを伝ってまっすぐ下のドレンパンへ落ちるはずの結露水が、ホコリを伝って斜めに流れたり、表面張力を失ってファンの風に吹き飛ばされたりして、ドレンパンの外側へポタポタと脱落してしまいます。
原因⑤:冷媒ガスの漏れ・不足による「熱交換器の氷結」
エアコンの冷媒回路からガスが漏れて管内のガス圧が低下すると、熱交換器(アルミフィン)がマイナス数度の氷点下まで異常冷却されます。
その結果、発生した結露水がドレンパンへ落ちる前にその場で凍りつき、アルミフィン全体が巨大な氷の塊(霜・フロスト)で覆われてしまいます。
エアコンの運転を停止した際、あるいは温度が上がった瞬間に、その分厚い氷が一気に溶け出します。ドレンパンの処理能力(排水容量)を遥かに超える大量の雪解け水が一気に押し寄せるため、ドレンパンから溢れ返って部屋の中に大洪水のような水漏れを引き起こすのです。
- 見分け方: 冷房をつけても部屋が冷えない、室内機から「パキパキ」「ピキッ」と氷が割れるような音がする、前面パネルを開けるとアルミフィンが真っ白に凍りついている。
原因⑥:エアコン本体の傾き(据付板の緩み・施工不良)
エアコンの室内機は、ドレンホースが接続されている側(通常は右側または左側)に向かって、結露水が自然に流れるよう水平またはわずかに排水口側へ傾けて設置されています。
しかし、以下のような理由で本体が逆方向に傾いてしまうと、水が排水口へ向かわずにドレンパンの反対側から溢れ出してしまいます。
- 据付板(背板)のビス緩み: 壁の石膏ボードに固定しているネジが経年劣化や地震の揺れで緩み、本体が手前や左右に傾いてしまった。
- 設置業者の施工不良: 取り付け工事の際、水平器を使わずに目分量で設置し、最初から逆勾配になっていた。
- 地震や引っ越し時の衝撃: 強い揺れによって本体が据付板から浮き上がってしまった。
原因⑦:送風ファンの結露水巻き込み(吹き出し口からの水飛び)
「ポタポタ垂れる」のではなく、「エアコンの風と一緒に水滴がピシャピシャと霧吹きのように飛んでくる」というケースです。
これは、室内機内部の送風ファン(クロスフローファン)や風向ルーバー(羽)にカビやホコリがびっしり付着していることで発生します。
高湿度な環境でファン自体が結露し、ファンの回転力によって水滴が吹き飛ばされて室内に飛び散る現象です。また、設定温度を極端に低くしすぎた場合にも発生しやすくなります。
3. 水漏れの「場所・症状」でわかる原因特定チェック
エアコンのどこから、どのように水が漏れているかを観察することで、原因をかなり正確に絞り込むことができます。
症状①:風の吹き出し口からポタポタ垂れる / 水が飛んでくる
- 疑われる原因: ドレンホースの詰まり(逆流)、フィルターのひどい汚れ、送風ファンの結露巻き込み。
- 解説: ドレンパンが満水になって溢れた水が、真下にある送風路やルーバーを伝ってポタポタと落ちてきます。水滴が吹き飛んでくる場合はファンの汚れが濃厚です。
症状②:本体の裏側(壁とエアコンの隙間)から壁を伝って漏れる
- 疑われる原因: エアコン本体の傾き(逆勾配)、ドレンホース接続部の外れ・亀裂、背面のドレンパンの詰まり。
- 解説: 室内機の裏側にある「補助ドレンパン」からの溢れや、壁の中でホースが抜けている危険性があります。壁紙にカビが生えたり石膏ボードが腐る原因になるため最も危険です。
症状③:運転を「停止」した後にじわじわ垂れてくる
- 疑われる原因: 冷媒ガス漏れによる熱交換器の氷結(解凍水)、ドレンホースの緩やかな詰まり。
- 解説: 運転中は凍りついていた氷が、電源を切って室温に戻ったことで一気に溶け出し、ドレンパンから溢れ出しています。
症状④:室外機の周りが水浸しになっている
- 疑われる原因: 【多くは正常】 冷房時はドレンホースからの正常な排水、暖房時は室外機底面からの結露水排出。
- 解説: 室外機から水が出ていること自体は故障ではありません。ただし、室外機の配管接続部に白い霜がびっしり付いている場合は冷媒ガス漏れの故障です。
4. 【自分でできる】今すぐ試せる応急処置とセルフ詰まり解消法
エアコンから水漏れが発生した際、被害を最小限に抑えるための応急処置と、ご自身でできる詰まり解消法をステップ順に解説します。
ステップ①:【最優先】電源プラグを抜き、床と家具を養生する
水漏れを発見したら、何よりもまず安全確保と二次被害の防止を行います。
- エアコンの運転を即座に停止する: リモコンで電源を切ります。
- 電源プラグをコンセントから抜く: 室内機内部の電気基板やモーターに水がかかると、漏電やショート、発火の原因になります。必ずプラグを抜いてください。
- 床や家電を養生する: エアコンの真下にあるテレビ、パソコン、家具などをすぐに移動させます。床にビニールシートや新聞紙を敷き、その上にバケツやタオルを置いて垂れてくる水を受け止めます。
ステップ②:ドレンホースの詰まりを「サクションポンプ」で解消する
ドレンホースの詰まりが原因の場合、ホームセンターやネット通販で1,000円〜2,000円程度で購入できる「ドレン用サクションポンプ(ドレンつまり取りポンプ)」を使うのが最も安全で効果的です。
【サクションポンプの使い方】
1. 屋外にあるドレンホースの先端に、サクションポンプのノズルを隙間なくしっかり差し込む。
2. ハンドルをグッと力強く引き抜く(吸引する)。
3. ポンプを外してからハンドルを押し戻し、再び差し込んで引く(※押し込むと水が室内へ逆流するので注意!)。
4. 数回繰り返すと、「ズゴゴッ!」という音とともに、管内に溜まっていた黒いヘドロや水が一気に排出されます。
ステップ③:【代用技】家庭用掃除機を使って吸引する(※厳守事項あり)
手元にサクションポンプがない場合の応急処置として、家庭用掃除機を使う方法がありますが、やり方を間違えると掃除機が一発で故障(感電・モーター破損)するため、以下のルールを必ず厳守してください。
【掃除機を使った安全な吸引手順】
1. ドレンホースの先端に「薄手のタオル」や「布」を輪ゴムで巻き付ける(大きなゴミや水が直接掃除機に入るのを防ぐため)。
2. 掃除機のノズルをドレンホース先端に密着させる(手で隙間を握って塞ぐ)。
3. 掃除機のスイッチを「強」にして【約2秒間だけ】吸い込み、すぐにスイッチを切る!
4. 掃除機を素早くホースから離す。
5. ホース内に溜まっていた水とヘドロが、重力で「ドバッ」と外へ流れ出てきます。
⚠️ 絶対禁止:掃除機で水を直接吸い続けたり、5秒以上吸い続けると、掃除機のモーターに水が入ってショート・発煙します!
ステップ④:室内機のフィルターを掃除する
フィルターのホコリを除去して風通しを良くします。
- 前面パネルを開けてフィルターを取り外します。
- 掃除機で表面のホコリを吸い取った後、裏面からシャワーの水圧をかけて水洗いします。
- 日陰で完全に乾燥させてから本体に取り付けます。
ステップ⑤:ドレンホースの勾配と先端の状態を直す
ベランダや屋外のドレンホースを点検します。
- ホースが途中で持ち上がっていたり、ぐるぐる巻きにたるんでいる場合は、まっすぐ下に向かって傾斜がつくように整えます。
- 先端が排水溝のヘドロに埋まっていたり、水没している場合は、先端を浮かせて空気の通り道を確保します。
5. 絶対にやってはいけない!水漏れ時の「3大NG行動」
水漏れに焦って間違った対処をしてしまうと、エアコンの全壊や火災、お部屋の汚損につながります。以下の行動は絶対に避けてください。
- NG行動①:水漏れを放置したままエアコンを使い続ける
「少し垂れるだけだからタオルを置いておけばいいや」と使い続けると、壁の内部に水が染み込み、石膏ボードにカビが繁殖して腐食します。賃貸住宅の場合、退去時に高額な原状回復費用を請求される原因になります。
- NG行動②:ドレンホースに針金や長い棒を無理やり突っ込む
詰まりを取ろうとして硬い針金やハンガーをホースに突っ込むと、蛇腹状の柔らかいドレンホースを突き破って穴を開けてしまいます。壁の中でホースが破れると、壁内浸水を起こして大惨事になります。
- NG行動③:市販のエアコン洗浄スプレーをドレンパンめがけて乱射する
ドラッグストアなどで売られているエアコン洗浄スプレーを安易に吹きかけると、溶け出した粘着性の高い汚れがドレンパンの排水穴に一気に流れ込み、逆に詰まりを悪化させて水漏れを誘発します。また、電装基板に薬剤がかかって火災事故を起こす危険性もあります。
6. プロに修理を依頼した場合の「作業内容と費用相場」
自力での応急処置で直らない場合や、冷媒ガス漏れ・本体の傾きが原因の場合は、プロの出張修理業者に依頼することになります。
修理にかかる費用は、「基本出張料 + 技術料 + 部品代」で構成されます。作業内容別のリアルな費用相場を把握しておきましょう。
【エアコン水漏れ修理の費用相場一覧】
・ドレンホース詰まり高圧吸引・清掃: 8,000円 〜 15,000円程度
・エアコン完全分解内部洗浄(クリーニング): 12,000円 〜 25,000円程度
・ドレンホース交換・配管延長補修: 10,000円 〜 20,000円程度
・エアコン本体の据付直し・傾き修正: 12,000円 〜 25,000円程度
・ドレンパン交換(部品交換): 15,000円 〜 30,000円程度
・冷媒ガス漏れ修理 + 真空引き + ガス充填: 25,000円 〜 45,000円程度
作業ごとの詳細解説
- ドレン詰まり吸引・ローポンプ作業(8,000円〜15,000円):
専用の強力なバキューム機器やローポンプを使い、ドレンホース内部のヘドロや異物を完全除去します。作業時間は約20分〜40分で、即日完了します。
- 完全分解洗浄・クリーニング(12,000円〜25,000円):
熱交換器やドレンパン、ファンにびっしりこびりついたカビやヘドロを高圧洗浄機と専用洗剤で根こそぎ洗い流します。水漏れの再発防止と嫌な臭いの除去に劇的な効果があります。
- 冷媒ガス漏れ修理・ガスチャージ(25,000円〜45,000円):
ガス漏れ箇所(フレア接続部など)を特定して修復し、真空ポンプで配管内を完全脱水した上で、メーカー規定量の冷媒ガスを正確に再充填します。
7. 「修理」か「買い替え」か?損しないための判断基準
水漏れが発生したエアコンを前に、「数万円払って直すべきか、それとも新品に買い替えるべきか」の判断基準を解説します。
- 購入から5年未満の場合:【原則:修理がお得】
ドレン詰まりの解消や軽微な修理で直る可能性が極めて高く、費用も1万円前後に収まるケースがほとんどです。また、メーカー保証や販売店の長期保証が使える場合もあります。
- 購入から6年〜9年の場合:【故障箇所と費用で判断】
ドレン詰まりやホース交換(1万〜2万円程度)であれば修理して延命させる価値があります。しかし、熱交換器の腐食や冷媒ガス漏れ、基板故障などで修理費が4万円〜5万円以上かかる場合は、買い替えを検討した方が長期的にお得です。
- 購入から10年以上経過している場合:【迷わず新品買い替えを推奨】
10年以上使っているエアコンは、迷わず買い替えをおすすめします。メーカーの補修用性能部品の保有期間(10年)が過ぎておりパーツが入手できない上、今回水漏れを直しても、翌年にコンプレッサーやファンモーターが壊れて二重の出費になるリスクが高いためです。最新機種に替えることで省エネ性能も大幅に向上し、電気代の節約にもつながります。
8. 賃貸住宅(アパート・マンション)で水漏れしたときの鉄則
賃貸物件にお住まいの場合、一戸建てとは異なる重要なルールが存在します。独断で行動すると大きな金銭トラブルに発展するため注意してください。
8-1. 勝手に自分で修理業者を呼んではいけない!
賃貸住宅に最初から備え付けられているエアコンは「大家さん(貸主)の所有物(設備)」です。
民法第606条により、設備の修繕費用は大家さんが負担することになっています。管理会社に連絡せず勝手に業者を呼んで修理した場合、後からその費用を請求しても「事前の承諾がない」として全額自己負担(1円も払ってもらえない)になるトラブルが多発しています。
8-2. 賃貸での正しい連絡手順
- 電源プラグを抜き、バケツとタオルで水を受け止めます。
- 室内機の型番と水漏れの状況をメモします。
- 管理会社または大家さんの緊急窓口へ連絡し、「エアコンから水漏れして床が濡れている」と伝えます。
- 管理会社の提携業者が訪問し、通常使用による故障であれば完全無料(大家さん負担)で修理してもらえます。
8-3. 【重要】階下漏水のリスクと損害賠償
アパートやマンションの2階以上にお住まいの場合、エアコンの水漏れを放置して床一面を水浸しにしてしまうと、床下を通過して階下の部屋の天井や家具、家電を水浸しにする「階下漏水事故」を引き起こします。
水漏れに気づきながら放置していた場合は「入居者の過失(善管注意義務違反)」となり、数十万〜数百万円の損害賠償責任を問われる恐れがあります。水漏れを発見したら絶対に放置せず、即座に使用を中止してください。
9. 水漏れを二度と再発させないための予防習慣 3選
せっかく水漏れを直しても、これまでと同じ使い方をしていれば数年で再びヘドロが溜まって水漏れを起こします。二度と水漏れを起こさないための簡単な予防習慣を紹介します。
予防習慣①:ドレンホース先端に「防虫キャップ」を取り付ける
ホームセンターや100円ショップで販売されている「ドレンホース用防虫キャップ(防虫弁)」をホースの先端に取り付けましょう。
虫やヤモリが管内に侵入してサナギを作ったり詰まらせたりする事故を100%防止できます。
※泥やホコリがキャップの網目に溜まることがあるため、半年に1回程度ブラシで先端を水洗いしてください。
予防習慣②:2週間に1回の「フィルター清掃」
フィルターのホコリを定期的に掃除することで、室内機内部へ吸い込まれるホコリの量を90%以上カットできます。ドレンパンやドレンホースに流れ込むヘドロの発生を根本から防ぐことができます。
予防習慣③:冷房シーズン終わりに「送風運転で内部乾燥」を行う
夏の終わりに冷房を使わなくなる時期、エアコン内部は結露水でびっしり濡れており、カビや雑菌が爆発的に繁殖しやすい状態になっています。
エアコンを長期間使わなくなる前に、「送風運転(または30℃設定の暖房運転)」を3時間〜4時間連続で稼働させ、熱交換器とドレンパンをカラカラに完全乾燥させましょう。ヘドロの固着やカビの発生を劇的に防ぐことができます。
10. まとめ:エアコンの水漏れは放置厳禁!早めの点検・修理を
エアコンの水漏れトラブルについて、原因から応急処置、修理費用、予防法まで網羅的に解説してきました。
本記事の重要ポイントを振り返りましょう。
- 水漏れ原因の約80%は「ドレンホースのヘドロ詰まりや異物混入」!
- 水漏れを発見したら、即座に電源プラグを抜いて床と家具を養生する!
- サクションポンプを使えば、ホースの詰まりは自分で解消できる可能性がある!
- 冷房が効かず配管に白い霜がついている場合は「冷媒ガス漏れ」のサイン!
- 10年以上使っているエアコンは、修理するよりも新品買い替えが圧倒的にお得!
- 賃貸住宅の場合は自己判断で手配せず、必ず管理会社へ連絡して無料で対応してもらう!
エアコンの水漏れは、放置しても自然に直ることは絶対にありません。放置すればするほど壁や床へのダメージが広がり、高額な修繕費用がかかることになります。
「ポタポタと水が垂れてきた」「風と一緒に水が飛んでくる」と感じたら、まずは応急処置を行い、改善しない場合は信頼できるプロの出張修理業者へ早めに相談して、安心で快適な室内環境を取り戻しましょう!
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この記事を書いた人
鈴木ユウホ
取締役 COO(最高執行責任者)
東証グロース市場への上場、そして事業バイアウトという稀有な経歴を経て、レスキューGOに参画。 代表・金山が掲げる「不透明な業界をクリーンにし、地域に真の安心を届ける」という理念に深く共鳴し、その志を共に形にすべく経営の舵取りを担う。百戦錬磨のビジネス経験を、地域の暮らしを守る現場の力へと変換し、業界の新たなスタンダード構築に情熱を注ぐ。